2009年 09月 08日
Eブロック
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覆面作家企画4の正解が発表されました。
本当は正解発表までに全ブロック読破したかったんですが、C, D が未読のままになってしまいました。
これから、これから読みます!
企画のネジ子さま、読者、探偵のみなさま、参加者のみなさま、本当に有り難うございました。
さて、そんなわけで、ようやく自ブロックの感想をUPできます。
最初にE から読み始めてしまうというダメっぷりを発揮した今回。一月寝かせた感想を以下からどうぞ(笑)
盛大にネタバレしてます。
もちろん、自作もネタバレしてます。
ちなみに、自作の欄にある諸々はあとがきテンプレより一月前に書いているので、多少ずれがありますが、
ご愛嬌ということで……。
E01『コロンナ33遅き午餐』
深い。深いです。哲学的です。
「もし道半ばにして滅んだら、事象の背後にある黄金律の数々はどうなるか」
これは、心に残る文章でした。自分も研究生活をしているので、残していくことの大切さを思い、こういう発想を尊敬します。
もうなんというか、私の乏しい語彙力では感想の書きようも思いつけないくらい、圧倒される作品でした。言葉の使い方、選び方、とてもとても、足下にも及びませぬ。短い言葉でどれだけストーリーの背景を語るか、は、今回自分が試みようと思ったポイントの一つですが、その完成形がここにあるような気がしました。これだけの字数に、エスラの民の歴史と、その歴史に裏打ちされた生き方がまざまざと書き出されていて、それでいて、登場人物二人の人となりも心情も伝わってくる。素晴らしかったです。
E02『サクラ散る』
うわー(涙)な、涙が……。
サクラ散る、のタイトルと、全体の雰囲気で、失恋ものの学園もの系かしら? と思っていました。でも、冒頭の「私を見ると吠えてきた斜め向かいのシェパードが、今はもう吠えて来ない」がひっかかり、そのうち回想が渦を巻き始める頃に、なんとなく結果が見え始めて……。もうその辺から涙が出そうでした。こういう話、弱いんです。うわーん。
E03『Down Your Way』
Down の w がフォント違いなのは、意味があるのでしょうか? この部隊に何があったのか、気になります。すごく。ものすごく。冒頭、シュウとレージがどちらがどちらか、少し混乱しました。曹長、きっと素敵な人なんだろうなぁ。逢ってみたい(え?)曹長と隊長の話が読みたいです!
私事ですが、オフラインの友人に「この作品が帯刀ではないか?」と指摘されました。わかります。軍人、ハードボイルドとくれば、私の大好物ですもんね!
そう、大好物故に……詳しく読みたい! という欲求が募るばかりです(笑)
E04 『地球全周1/40000000と少しの世界』
こういう経験あります。こうだったらいいのに、というシチュエーション妄想。だから何となく、とても親近感をもって読みました。
ラスト近くのオチが来て、なるほど。と思ったのですが、その後の*以降でちょっと「?」。これは、頭の問いかけに対して、女子学生の片方が答えた「妄想の答え」なんですね。*に挟まれた部分だけでも完成度高いと思うんですが、この二段オチが良かったのかな。独特ですね。
他の方の感想を拝見していると、どうもこの二段オチが素晴らしい、ということらしい……。私は何度読み返しても、*内だけのほうがすっきりする。このお話そのものが妄想であり……と続く合わせ鏡のような怖さが魅力なんですね。自分の読解力不足に泣けました。
いずれにせよ、私にとっては新しい形の作品で勉強させて頂きました。
E05『夏椿の咲く庭で』
好きだー。こういう話好きだー!(失礼しました)。独り語りですが、ずっと読者を引っ張っていく力がすごいです。無理な転換がないのでしょうね。話を聞いている気になって、ついつい読んでしまいました。雰囲気がとても良くて、好きです、こういうお話。
作者さまのあとがきテンプレいわく、タヌキをイメージして書かれたそうですが、すっかり狐と思っていました。これ一つとっても、狸か狐か、感想は二分されていましたね。読者の捉え方って本当にさまざまだなぁ、と実感したわかりやすい例でもありました。
E06『ただいまセルフィ』
うまいなぁ。「セルフォイド」という自分を映す鏡、という発想自体を尊敬。これが日常的に存在している世界を無理なく書いていることも。途中、セルフォイドを殺す事件に軽く触れてから、そういう心理を追体験できるのも、とても面白かったです。
E07『花想』
いいですねぇ♪永遠を生きるものと人間と。どういうまとめ方するのだろう、と思っていたら、私好みのハッピーエンドですよ。紫桜も定良もキャラが良くて、温かい気持ちになれる読後感でした。
E08『人生に乾杯!』
乾杯! この短さにまとまった作品が書けることがすごいです。ある人のある日の一コマ、だけど、その人にとっては人生最大の一コマ。変に書込んで長くなるよりも、この長さで、本当に一コマ、なところがこの作品の美点だなと思います。
E09『回収者』
注意がついていたので心配しましたが、読後感が悪いわけではなかったです。個人的には。こういう、悪態つき続ける主人公の一人称は、嫌いじゃないです。割と好きかもしれない。いやむしろ大好きです。(どっち?!)
この世界観も、E06の『ただいまセルフィ』と通じる独自観がありました。精神感知素材か、面白いな、と。全体を通して出てくる造語がどれも素晴らしいです。イメージが湧くし、世界観にどっぷり浸ることができました。
こんなぐちゃぐちゃな(褒めてます)世界ですが、ずっと読んでいたくなるような、そんな引力をもってますね。コバヤッさんのキャラが個人的にツボだったのかな。ハードボイルドの極致だなと思ったり。
願わくば、コバヤっさんには絶望ではなくほんのちょっとの希望と自嘲の最期を……。
E10『見返り坂道具店』
「しかし。その噂を確かめようとする者もいて。」という句点の打ち方は、すごく独特ですね。普段、誤字脱字云々は気にせず読み飛ばす質ですが、これは引っかかりました。
ストーリーは比較的定番な気がします。そして、作者さんの所為ではないですが、私はこの手の女が大嫌いです(苦笑)。根本的に受け付けないんです、こういう、自分の不幸を簡単に責任転嫁できる女。ということで、ちょっと読了するのがしんどかったです。うぅ。
E11『幸せの道』
自作。制限文字数いっぱいいっぱいにつき、駆け足…。副長と隊長の絡みとか、隊長の心理とか、二人の葛藤とか、もっと書きたかったよぅ。でも、多分描き直しはしないです。改稿したら、それは違う作品だと思うから。ちょっとやそっとの改稿じゃ書ききれないしなぁ。
……て、書いたのは公開前。
いろんな方々の感想をみるにつけ、中途半端ですみません。無理矢理短編にしてすみません(焦)
あまりに多くの方に、「これを短編に納めるなよ」というご指摘をいただきました。でも、書き直す気はやっぱりないんだけども。いつか、中編で書くことがあれば、彼らも報われるのかなぁ。
……て書いたのは、8月半ば。現段階でどうなのか、はあとがきテンプレ参照ください。
E12『世界ノ果テノソノ向コウ』
「ぎょっとしたように俺を見て。初めて、俺が」この句点の打ち方も独特ですね。結構文中に見受けられますが、くせなのかな。あまり法則性を感じないけれど。
内容は、好きですね。特にティタニアが(爆)確かにこのキャラは、私が書きそう…。女の子が戦士で、空で、バズーカとかなんとか、私の書きそうなネタです。ミスリードされた方が居たのもわかる。が、しかし。私、多分最期にジャランを死なせるようなことできません。これ大きな違い。
「バカヤロ。レディーの名前くらい、覚えるもんだぜ」ていうのは、ツボに入りました。いいなぁ、このキャラ。いいなぁ、この台詞。ハードボイルド万歳!
(感想中になんど固ゆで卵を叫べば気がすむのか……)
本当は正解発表までに全ブロック読破したかったんですが、C, D が未読のままになってしまいました。
これから、これから読みます!
企画のネジ子さま、読者、探偵のみなさま、参加者のみなさま、本当に有り難うございました。
さて、そんなわけで、ようやく自ブロックの感想をUPできます。
最初にE から読み始めてしまうというダメっぷりを発揮した今回。一月寝かせた感想を以下からどうぞ(笑)
盛大にネタバレしてます。
もちろん、自作もネタバレしてます。
ちなみに、自作の欄にある諸々はあとがきテンプレより一月前に書いているので、多少ずれがありますが、
ご愛嬌ということで……。
E01『コロンナ33遅き午餐』
深い。深いです。哲学的です。
「もし道半ばにして滅んだら、事象の背後にある黄金律の数々はどうなるか」
これは、心に残る文章でした。自分も研究生活をしているので、残していくことの大切さを思い、こういう発想を尊敬します。
もうなんというか、私の乏しい語彙力では感想の書きようも思いつけないくらい、圧倒される作品でした。言葉の使い方、選び方、とてもとても、足下にも及びませぬ。短い言葉でどれだけストーリーの背景を語るか、は、今回自分が試みようと思ったポイントの一つですが、その完成形がここにあるような気がしました。これだけの字数に、エスラの民の歴史と、その歴史に裏打ちされた生き方がまざまざと書き出されていて、それでいて、登場人物二人の人となりも心情も伝わってくる。素晴らしかったです。
E02『サクラ散る』
うわー(涙)な、涙が……。
サクラ散る、のタイトルと、全体の雰囲気で、失恋ものの学園もの系かしら? と思っていました。でも、冒頭の「私を見ると吠えてきた斜め向かいのシェパードが、今はもう吠えて来ない」がひっかかり、そのうち回想が渦を巻き始める頃に、なんとなく結果が見え始めて……。もうその辺から涙が出そうでした。こういう話、弱いんです。うわーん。
E03『Down Your Way』
Down の w がフォント違いなのは、意味があるのでしょうか? この部隊に何があったのか、気になります。すごく。ものすごく。冒頭、シュウとレージがどちらがどちらか、少し混乱しました。曹長、きっと素敵な人なんだろうなぁ。逢ってみたい(え?)曹長と隊長の話が読みたいです!
私事ですが、オフラインの友人に「この作品が帯刀ではないか?」と指摘されました。わかります。軍人、ハードボイルドとくれば、私の大好物ですもんね!
そう、大好物故に……詳しく読みたい! という欲求が募るばかりです(笑)
E04 『地球全周1/40000000と少しの世界』
こういう経験あります。こうだったらいいのに、というシチュエーション妄想。だから何となく、とても親近感をもって読みました。
ラスト近くのオチが来て、なるほど。と思ったのですが、その後の*以降でちょっと「?」。これは、頭の問いかけに対して、女子学生の片方が答えた「妄想の答え」なんですね。*に挟まれた部分だけでも完成度高いと思うんですが、この二段オチが良かったのかな。独特ですね。
他の方の感想を拝見していると、どうもこの二段オチが素晴らしい、ということらしい……。私は何度読み返しても、*内だけのほうがすっきりする。このお話そのものが妄想であり……と続く合わせ鏡のような怖さが魅力なんですね。自分の読解力不足に泣けました。
いずれにせよ、私にとっては新しい形の作品で勉強させて頂きました。
E05『夏椿の咲く庭で』
好きだー。こういう話好きだー!(失礼しました)。独り語りですが、ずっと読者を引っ張っていく力がすごいです。無理な転換がないのでしょうね。話を聞いている気になって、ついつい読んでしまいました。雰囲気がとても良くて、好きです、こういうお話。
作者さまのあとがきテンプレいわく、タヌキをイメージして書かれたそうですが、すっかり狐と思っていました。これ一つとっても、狸か狐か、感想は二分されていましたね。読者の捉え方って本当にさまざまだなぁ、と実感したわかりやすい例でもありました。
E06『ただいまセルフィ』
うまいなぁ。「セルフォイド」という自分を映す鏡、という発想自体を尊敬。これが日常的に存在している世界を無理なく書いていることも。途中、セルフォイドを殺す事件に軽く触れてから、そういう心理を追体験できるのも、とても面白かったです。
E07『花想』
いいですねぇ♪永遠を生きるものと人間と。どういうまとめ方するのだろう、と思っていたら、私好みのハッピーエンドですよ。紫桜も定良もキャラが良くて、温かい気持ちになれる読後感でした。
E08『人生に乾杯!』
乾杯! この短さにまとまった作品が書けることがすごいです。ある人のある日の一コマ、だけど、その人にとっては人生最大の一コマ。変に書込んで長くなるよりも、この長さで、本当に一コマ、なところがこの作品の美点だなと思います。
E09『回収者』
注意がついていたので心配しましたが、読後感が悪いわけではなかったです。個人的には。こういう、悪態つき続ける主人公の一人称は、嫌いじゃないです。割と好きかもしれない。いやむしろ大好きです。(どっち?!)
この世界観も、E06の『ただいまセルフィ』と通じる独自観がありました。精神感知素材か、面白いな、と。全体を通して出てくる造語がどれも素晴らしいです。イメージが湧くし、世界観にどっぷり浸ることができました。
こんなぐちゃぐちゃな(褒めてます)世界ですが、ずっと読んでいたくなるような、そんな引力をもってますね。コバヤッさんのキャラが個人的にツボだったのかな。ハードボイルドの極致だなと思ったり。
願わくば、コバヤっさんには絶望ではなくほんのちょっとの希望と自嘲の最期を……。
E10『見返り坂道具店』
「しかし。その噂を確かめようとする者もいて。」という句点の打ち方は、すごく独特ですね。普段、誤字脱字云々は気にせず読み飛ばす質ですが、これは引っかかりました。
ストーリーは比較的定番な気がします。そして、作者さんの所為ではないですが、私はこの手の女が大嫌いです(苦笑)。根本的に受け付けないんです、こういう、自分の不幸を簡単に責任転嫁できる女。ということで、ちょっと読了するのがしんどかったです。うぅ。
E11『幸せの道』
自作。制限文字数いっぱいいっぱいにつき、駆け足…。副長と隊長の絡みとか、隊長の心理とか、二人の葛藤とか、もっと書きたかったよぅ。でも、多分描き直しはしないです。改稿したら、それは違う作品だと思うから。ちょっとやそっとの改稿じゃ書ききれないしなぁ。
……て、書いたのは公開前。
いろんな方々の感想をみるにつけ、中途半端ですみません。無理矢理短編にしてすみません(焦)
あまりに多くの方に、「これを短編に納めるなよ」というご指摘をいただきました。でも、書き直す気はやっぱりないんだけども。いつか、中編で書くことがあれば、彼らも報われるのかなぁ。
……て書いたのは、8月半ば。現段階でどうなのか、はあとがきテンプレ参照ください。
E12『世界ノ果テノソノ向コウ』
「ぎょっとしたように俺を見て。初めて、俺が」この句点の打ち方も独特ですね。結構文中に見受けられますが、くせなのかな。あまり法則性を感じないけれど。
内容は、好きですね。特にティタニアが(爆)確かにこのキャラは、私が書きそう…。女の子が戦士で、空で、バズーカとかなんとか、私の書きそうなネタです。ミスリードされた方が居たのもわかる。が、しかし。私、多分最期にジャランを死なせるようなことできません。これ大きな違い。
「バカヤロ。レディーの名前くらい、覚えるもんだぜ」ていうのは、ツボに入りました。いいなぁ、このキャラ。いいなぁ、この台詞。ハードボイルド万歳!
(感想中になんど固ゆで卵を叫べば気がすむのか……)
by magic15th
| 2009-09-08 23:14
| 創作